残雪が山に残ると、雪形というモノが現れる。
動物の形だったり、人間の形だったりする。
時には、ヒトの顔をひんぱんに見つける。
雲の形を擬人化するのに似ている。
今日は、すこしだけ紹介してみよう。
《白馬岳連峰に現れる、ヒゲのおじさん》
しょうしょう無理があると思われた方は、コチラを―― 《同じ連峰に、とぼけたオジサン》
三角形の顔をしているが、眉毛が濃く、すっとぼけている。
それでも、無理があると思われた方は、コチラを―― 《常念岳から情念小屋を見下ろすと女性の悲鳴が》
赤い目じりのラインは常念小屋である。
空に向かって、叫んでいる様は、まさに《情念》のふきだし。
こわいよ、と言う方は、コチラを―― 《スイスの4000m峰に、まるで絵画のような男の顔》
頭にバフを撒いたあごひげの男性が、目をみひらいている。
雪形だのの顔は、偶然にすぎない。
ひとの願望や、思い入れが、怖い想像物を生み出している。
それを「どうですあ」とばかり、発表しているにすぎない。
暗闇に鬼が出現するように、
無理やり怖がらせようとしたら、どんなモノでも可能だ。
引っかからない方がいい。
たとえば、コレとて、「クマだ!」と騒げば、
クマに見えてしまう。 ただの木の枯れたモノ 瑞牆山の山中にて