2014年9月27日午前11;52 「パンという大きな音が2回鳴り、あっという間に、
目の前が真の暗闇になりました」
語っているのは、御嶽山の頂上付近にいた方の証言だ。
勇気を持って10年後に、山カフェで語っていただいたのは、
《里見智秀》 さとみともひで さん。
噴火災害を伝える「火山マイスター」になられた方である。
多くの友人を、その時に亡くされ、語るのもツラい状況を、
乗り越え、
「語らねば次なる災害を防げない」との想いを抱かれた。
日本は火山大国と言われ、30年に一回ほど、
新しく、火山が生まれている。(わたしの感想)
20年に一個という方もおられる。
一個とは、昭和新山のように、何も無かった所に、
ニョキニョキと立派な山が盛り上がるのではなく、
すでに火山がある中に、ニョキと、
もう一つ小高い山が生まれるという意味だ。
たとえば、雲仙普賢岳の平成新山がそれに当たる。
たとえば、秋田駒ケ岳の《雌岳》も同様。
北海道の十勝岳にも、新山が40数年前に生まれている。
そして、登山者は、シューシューと音を立て、
水蒸気をあげるそれらの山のすぐ横を歩いている。
「一度噴いた山は、しばらくは噴かない」という、
日本人が学んだ歴史をなぞっている。
ただし、《死火山》という単語が、死語になったように、
いずれ、違う場所から、噴くかもしれない。
富士山の宝永山は、宝永4年(1707年)に起きた。
これは、直近では、日本最大の噴火であろう。
「江戸の街がえれぇことになっちまって」
大騒ぎになったものだ。
ほぼ300年前のことである。
そんな場所にも、わたし達はヒョコヒョコ登っている。
火山が怖いクセに、火山が好き。
恩恵を受けるという意味では、火山が噴きだす土は、
土地を豊かにし、作物を育て、豊かな水を供給する。
噴火予知はまだまだ遅々として進まないが、
なんとかAIさんに頑張ってもらいたい。
それまで、KIさんは、登り続けるのです。二ノ池ヒュッテに保存されている噴石直撃部屋