言葉を、読むだけで、口で喋らなくなった時代。ネット社会の影響は、言葉を喋らなくなったと言えよう。
すると、どうなる?
単語に読み方(ルビ)を打たなくなった。
読み方が解らなくても、困らないのである。
分からないなりに、コピーして載せてしまえば、
本人は、困らない。
困るのは、それを口で喋る必要がある人達。
山の中に、こんな名前の峠がある。
《大弛峠》
知っていれば、当たり前のように読めるが、
知らなければ、右往左往してしまう。
その方面の方たちには、当たり前の峠なので、
案内書にもフリガナがない。
ネットで調べたいのだが、どうやって打てばいい?
アナタが、《大弛峠》の文字を見て、
何と読むのか?ネット検索しようとしたら、どうしたらよい?
アナタは、弛の漢字を何と読んで、打ちますか?
「大」の次に、弛緩の「弛」 と打ちこむ。
そうしてやっと峠を付けて、ネットに打ち込めば、
大弛峠の正解が出てくる。
《おおだるみとうげ》
こんな苦労をしなくても、フリガナがあれば済む話だ。
私も時折、フリガナ無しで話を進めるが、反省しきりである。
いまや日本中に、オートキャンプ場があまた在るが、
読めない漢字のなんと多いことか。
ネット検索で引っかかって、ネット申し込みして、
クルマでたどり着く。
そこに建っている看板を見ても、読み方が解らない。
そのまま受付をして、キャンプをして、帰ることがある。
が、いまだに、
そのキャンプ場の名前を口に出して言えない。
「どこに言ってきたんですか?」
友人に質問されて、「あ~う~」となる。
漢字が難しいので、今でも書けないのだが、私的には、
《あ~う~キャンプ場》と呼んでいる。
フリガナをふっていないレストランもしかり。
《あ~う~レストラン》としか覚えていない。
せっかく美味しかったのに、友人に紹介できないのが、
もどかしい。