ワカン
雪の上を、登山靴や長靴に、カンジキを付けて歩く。
日本には、カンジキという北国独特の道具があった。
海外でも、同じようなモノがあったのだが、
それをスポーツ化したのが、スノーシュー。
直訳すれば、雪靴。
シューとは、シューズという訳だ。
対し、現在、「ワカン」も売られている。
これも、日本に昔からあったもの。
カンジキには様々な形状があり、その中で、
丸いワッカ状の木や竹で作られたものを、ワカンと呼ぶ。
ここで、誤解が生まれる。
スノーシューを今、雪靴と訳したが、
《洋カンジキ》とも訳すことができる。
それを頭の隅に置いて、《ワカン》を目の前にすると、
《和カンジキ》と考えてしまうのは、当然のながれ。
しかし、実際は間違いで、正解は、
《輪カンジキ》
丸いので、輪。
輪っかのカンジキなので、ワカン。
正解はこういう訳なのだが、間違って和カンと呼んでいるのも、
なかなかの説得力があり、捨てがたい。
洋カンと、和カン。
むしろ、コッチの方がしっくりいく。
言葉というものは、どんどん進化してゆく。
良い方に進むのなら、受け入れてもいい。
歴史的な元々の語源さえ、残しておけばいいかもしれない。
では、外国の方が、ワカンを手に入れた時、
英語で何と呼ぶか?
勿論、WAKAN でも構わないのだが、少し楽しもう。
日本の雪は、こう呼ばれている。
《JAPAN POWDER SNOW》
日本海側で毎日降り続く雪は、生活としては、
ものすごく大変な困った雪である。
ただ、スキーなどのスポーツとしては、
理想的な雪が降っている。
毎日、ゲレンデが新しくなる。
シュプールという足跡が消えてなくなる。
こんなゲレンデは世界的に珍しいため、
世界では、日本のパウダー雪のことを、
縮めて、《ジャパウ》と呼んでいる。
これを先ほどの、ワカンに当てはめると、
和カンジキは、こう呼ばれてもいい。
《ジャパウシュー》
ただの、スノーシューではなく、
極めて優秀な雪の上を歩く道具!
「えっ、スノーシューを上回る長所があるのですか?」
あります。
ジャパウシューは、軽い!
いまは、アルミ製なので丈夫。
霧ケ峰高原の雪原を歩く