「包丁で指を切った」これまでも、幾度か切ってきたものだが、
今回は、結構ザックリである。
玉ねぎを半分にしようとマナイタの上で構えた。
玉ねぎの外側の茶色の表皮を少しだけ残し、
オケツの部分がから、半分にザックリしようとした。
この 「表皮を少しだけ残し」 という行為がいけなかった。
左手で持った玉ねぎに、包丁を当て、力を入れた時に、
表皮が微妙にズレ動き、瞬間的に、
玉ねぎがあらぬ方向に飛び出した。
その場に残るは、左手の中指だった。
ザックリ
(包丁が中指の第一関節と第二関節の間に刺さった)
さて、ここからの動きを秒単位で説明してみよう。
脳みそが、ザックリを感知した瞬間、とっさに、
包丁を離した右手の親指が、切れた患部を押さえた。
ギュっ
残る4本の指は、患部の反対側に回し、包み込むように、
押さえるチカラを受け止める。
グイッ
かなりの圧迫である。
身体を刃物などで切った時は、洗浄はもちろんなのだが、
そもそも血が噴き出て洗ってくれるハズ。
その考えで正しいのか分からないが、
血が噴き出るより早く、患部を押さえつけた。
そのまま、20分――
この間にやることがある。
小物入れのタンスから、薬の引き出しを開ける。
この為に使う体の一部は、左手の《親指》
(患部のすぐ近くの人差し指と親指は使える)
親指で引き出しを開け、中から、バンドエイドと、
テーピングテープを取り出す。
人差し指と親指を使い、バンドエイドを1枚取り出し、
外側の紙を剥がす。
(これらの行為には、《口》や《歯》も動員する)
2枚付いている接着面をおおうビニールも剥がす。
そして、接着面の片側を、テーブルの端に、
そっとくっ付けぶら下げる。
同じように、テーピングテープの先端を剥がし、
テーブルの端に軽くくっ付け、ぶら下げる。
準備完了(冒頭写真)
25分が過ぎた。
いま私の中指の表面近くでは、細胞が離れ離れになったのを、
後悔し、くっつこうと、すったもんだしているに違いない。
ただし、まだ洗浄の使命をいだいた血液が、噴きだそうと、
構えているだろう。
ここからの作業は、秒殺でなければならない。
イメージトレーニングをやる。
1;テーブルからつり下がった、バンドエイドの横で、
押さえ続けている右手を離す。
2;バンドエイドの布の部分を患部に当て、クルリと巻きつける。
3;その勢いで、テーピングテープの端に患部を押し付け、
同じく、クルリと巻く。ただしこちらはキツク巻く。
イメトレを5回ほど繰り返し、最初の手順の為に、
身体の位置などを確認する。
ラストのテーピングテープを切るハサミは、あとでよし。
さあ~行きますよ~
ゴー!
今これを書いているのは、もちろんキーボードであるが、
中指は、悲しい事に、アメリカのテレビでは
「やってはいけない」表現、《中指立て》状態だ。
という事は、左手は4本を使ってキーを打っている。
不思議なモノで、さして困っていない。
打ち間違いも少ない。
そして、ゴー!の後の結果タイムは、
4秒(頭の中で数えた)であった。
このあと私は、「いしまるけんじろうくん!」
「はい!」っと手を挙げた状態で過ごしている。