ラグビーのルールが、面白い方向に改定され続けている。「点が入りやすい」方向に傾いている。
敵がほおった横パスを、はたき落とすと、ペナルティとなる。
しっかり掴むのはOK、などなど・・・
「痛い」行為もケガに繋がるので、違反となる。
首から上への攻撃はすべて、御法度である。
意図的でなくとも、偶然だろうとも、首や顔面、頭部に、
なにがしかの打撃を与えると、イエローカードが出される。
そこに、多少なりとも、「意図」が感じられると、
レッドカードとなる。
15×15の選手がいり乱れるので審判3人では判定しづらい。
そこで、テレビカメラによるレビュー判定が行われる。
数台のカメラの映像を、繰り返し見て、
「ホラ、わざとだナ」
判定の補助として使っている。
それにしても、タックルだけは、依然その怖さは変わらない。
テレビ番組《野生の王国》などで観られる、パイソン同士が、
アタマでぶつかり合う様にそっくりだ。
以前、二―ジーランドに旅した折、テレビで、
《リーグ》なるプロスポーツをやっていた。
1チーム11人制。
ラグビーそっくりな競技なのだが、スクラムがない。
ひとりがボールを股の下から出すと、
そのボールを掴んだ選手が、敵のカタマリに向かって、
突進してゆく。
その選手も敵も、逃げるとか避けるとかはしない。
正々堂々とぶつかり合う。
たいがいドカンと音がして、止まる。
そこで人間のカタマリが生じ、審判がとめる。
3回同じ事をくりかえす。
4回目はボールを蹴って相手側に渡すことになる。
アメリカンフットボールの《ダウン》の考え方に似ている。
ときおり、バックスにボールが繋がり、展開することもあるが、
ほとんど、ドカ~ンの繰り返し。
よく見ていると、モールもラックもラインアウトもない。
人がゴチャゴチャと集まる瞬間は、ドッカ~~ンのときだけ。
試合を小一時間観ていたのだが、点がほとんど入らないので、
チャンネルを回してしまった。
私には、その面白さが伝わらなかったようだ。
(怖さは伝わった)
それにしても、ボールを持って、100キロをゆうに超える敵が、
数人待ち受ける壁にぶつかっていくのは、恐いだろうな。
恐さの証拠に、ボールを持たされる選手は、
かわるがわるだった。
銀座の街角テラス