《菜の花》の季節である。「菜」のはなと呼んでいるのだから、なっぱの花は、
すべて菜の花である。
白菜の花も、キャベツの花も、ブロッコリー花も、
菜の花と呼んで構わない。
これからの季節あちこちで見られる菜の花畑は、
菜種(なたね)油を採る為の栽培用であり、
われらがスーパーで買い求めているのは、
その中でも、食用に育ててきた特別の菜の花。
《食べる菜の花》と呼ぶべきかもしれない。
菜の花の料理は楽しい。
たいがいの菜の花は、きちんとそろえてヒモや輪ゴムで、
まとめて売られている。
それら要らないモノを外したら、
「そのまま茹でて下さい」と言っている。
なんたって短時間、さっと茹でるだけでおしまい。
まずは、鍋の中に立てて、茎から茹で、やがてズブリと倒す。
100℃で20~30秒茹でるので、殺菌もオッケー。
なにより楽しいのは、湯切りだ。
マナイタにすべてを貼りつけて、斜めに立てる。
平たい皿の底で、軽く押してやると、
下部から緑色の汁が流れ出る。
そのまま、しばらくほおっておく。
白いマナイタに貼り付けたソレは、すでに絵画である。
アトランダムの並べ方が、自由に、
《野原》を浮きあがらせる。
観て美しいモノは、食べてもおいしい。
何をかけて食べるかは、その時しだい。
醤油で食べれば和風になるし、洋カラシ系であれば、
洋風になり、豆板醤やラー油という手もある。
昨日、3センチほどに刻んで、ホワイトソースにからめ、
グラタンの具に入れてみた。
そもそもが柔らかい野菜なので、歯ざわりがよい。
見た目も、緑が活きている。
同じ緑でも、ニラのように歯に刺さらないし、
ブロッコリーのように大口をあけて食べなくていい。
そそと、おしとやかな食べ物でございます。
北海道の幌尻岳のお花畑 チングルマの群落