
『おや、イシマルさん、今日、
お休みですか?』
とよく言われる。
「ええまあ・・」
と曖昧に応える。
<休み> という感覚がない。
<
休み>イコール<
仕事がない> なのだ。
役者は、仕事が無い時が、事実上の休みになる。
それでも、休みという意識はない。
何がしかの準備を、感覚的に行っている。
20代の頃は、ほとんど仕事が無かった。つまり、年中休み。
30代も、休みが大半だった。
3ヶ月ぶりの仕事なんて事はよくあった。
だから、今でも、仕事が無い事は苦にならない。
休みだらけの日々が続いても、
ああそうなんだな・・
と思うだけだ。
だいたいが、<仕事>という言葉さえ、
無理やり使っている。
他に、当てはまる言葉が無いから、使っているだけだ。
<趣味>と言ったら、怒られるから、
<仕事>と言い直しているのだ。
ホラ、怒ったでしょ。
しょうがないんです。
最初、趣味で始めたモノが、職業になっただけなんですから・・
趣味のワリには、没頭が激しかっただけで・・
今度、避暑地で会ったら、言って下さい。
『今日、仕事がないんですかあ?』
「
ええ、そうなんです!」