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柿の種> の袋が不思議でならない。
ん~この意味が解らない方の為に、こんな話をしよう。
<モスケーの大渦巻き>というお話がある。
場所は、モスケーと言うが、
恐らく、ヨーロッパはノルウエー沖だと思われる。
ある日、漁師が沖で漁をしていると、
突然とんでもなく大きな渦巻きが、目の前の海に
出現した。
ありとあらゆる物が渦の中に吸い込まれていく。
もはや、逃れるすべは無い。
ところが、漁師がよくよく観察すると、
重い物体から先に、渦の中心に引き込まれているのが解った。
そこで、漁師は自分の身体を
樽に縛りつけ、
舟から飛び降りたのだ。
すると、どうだ!
舟は、樽よりも早く、渦の中へと舞い落ちて行くではないか!
しかして、一命を取り留めた漁師は、悟ったのだ。
重い物ほど、早く沈む・・と
ジャンジャン!
ジャンジャン、じゃなかった。
柿の種の話だった。
柿の種の袋の中は不思議だ。
あられとピーナッツが混合しているのは解るが、
<
何故、ピーナッツは沈まないのだろう?>
あられを見てみる。
身長2センチだ。
ピーナッツの身長は、1・5センチだ。
しかし、重さは遥かに、ピーナッツが重い。
モスケーの漁師理論が正しいならば、
袋の下の方に
沈んで集まっていて当然だ。
ところが、何ともうまい具合のアトランダム状態で
混ざり合っている。
統計学の見本を見るかの如く、混ざり合っている。
『ずるい』
という言葉が大向こうから聞こえそうな位の
混ざり具合だ。
振ってみた。
袋を開封した後、上下左右にしばらく振ってみた。
・・・変らない。
半分に減らして、振ってみた。
・・・変らない。
どういう事だろう?
モスケーの漁師はウソを付いたのだろうか?
そうか!
実験方法が間違っているじゃないか!
渦が無い!
ラーメン鉢を持ってきて、中に柿の種をぶちまけた。
両手で鉢を持ち、グルグル廻す。
渦を作る。
さあ、どうだ!
『ずるい』
柿の種はずるい。
どんな状況でも、見事なアトランダムバランスを保っている。
きっと、柿の種を発明した人は
モスケーの大渦巻きを知らなかった・・か
知ってても、全く心を動かされなかった人に違いない。