最も過酷な球技は何かと、問われれば即答出来る。
<ラグビー>
サッカーの走り回る
心肺能力
相撲のぶち当たる桁違いの
パワー
バスケットのボールを扱う
パスワーク
格闘技K1選手の如き、
闘争心
更に、作戦を理解する
頭脳
そしてチームワークを大切にする
性格
これらが、すべて備わった野郎どもが、
ガチンコ、ガチンコとやっているのが<ラグビー>だ。
余りにも過酷過ぎて、
一週間に一回位しか、戦いをしない。
いや、出来ないと言った方がいいか。
このラグビーの最も美しいシーンは、
パスが次々に繋がれて、最終的に
ウイングと呼ばれる
足の速い選手が
走り抜けるシーンだ。
(ラグビーを知らない方に、お教えすると、
サッカーの様に、自分より前の人にパスを
投げてはいけないのでね)
『おうっとイシマル選手、独走です!』
高校時代、その
ウイングという花形のポジションを
やっていたイシマル君。
パスパスパスで廻ってきたボールを受けとるや
俊足を生かし、
走るに走る。
敵は追いつけない。
『イシマル!このままトライするのか!』
ところが、イシマル君、上記の
<頭脳>という能力で
問題があったらしい。
走りに走り、トライゾーンを駆け抜け、
何を勘違いしたか、エンドゾーンも駆け抜け、
遥かかなたの
全く
無意味な地面にトライしたのである。
それも、格好つけて飛び込み前転までして・・
ピーーーーーーー!
主審のペナルティの笛は、こと更大きかった。
シ~~~~~ン
仲間の冷たい視線に、しばらくじっとしていた。
ガハハハハハハア~
敵は、嬉し涙の・・大笑いであった。