<餅は餅屋> という。
何事も専門家に任せろという格言だと理解している。
ふむ、それは解った。
では、
<餅屋(もちや)> ってなんだろう?
餅屋はどこにあるのだろう?
少なくとも、おいらが生まれてから、見た事ないな。
米屋や、煎餅屋なら、知ってる。
しかし、餅屋というカンバンは知らないぞ。
前出の格言によれば、どうあっても
餅屋という職業がなくてはならない筈だ。
餅屋あっての、格言である。
どこにあんの?ねえ、餅屋?
どこ行っちゃったの?ねえ、餅屋?
「あのね、イシマルさん、たぶん格言の出来た
明治か江戸時代頃には、餅屋はあったんじゃないですか?」
ふ~んそうなの?
わかった、じゃあ、100歩譲って、江戸時代に
餅屋があったとしよう。
で、その時に、この格言を作ったワケだね。
<餅は餅屋>
じゃ、なんで餅屋なの?
わざわざ、餅屋なの?
(専門家に任せろ)ってえなら、他にた~くさんあるでしょ。
包丁は包丁研ぎに お茶はお茶屋に
魚は魚屋に 瓦は瓦屋に
豆腐は豆腐屋に カンザシはカンザシ屋に
せんべいはせんべい屋に 布団は布団屋に
着物は着物屋に 味噌は味噌屋に
ゲタはゲタ屋に ラッパはラッパ屋に
薬は正露丸に
まだまだ、続けましょうか?
ね、いっぱいあるでしょ。
それなのに、わざわざ、
ほんとに在るのかどうか分らないお店を選ぶ必要も
なかったんじゃないかなあ。
おまけに、餅は誰でもつけるよ。
専門家について頂くほどの物でもないんじゃない。
あの格言に使用する
代表としては、弱いんじゃない。
どちらかと言えば、
風が吹いても儲かるあの家に頼めば良かった。
<桶は桶屋に>
オケ オケヤ