
<小笠原 亘> (おがさわら わたる)
TBSのアナウンサーである。
サスケやスポーツNO1などで、
最近メキメキ台頭してきた若手の頭である。
しかも、彼は、アナウンサーの勉強をして
TBSに入社したワケではない。
TBS入社後、その明るさが認められ
アナウンサーに転向したという、珍しい経歴である。
「彼は、ボクの弟なんですよ」
先日、東北新幹線の北上駅を降りた途端、
知らない人に声を掛けられた。
ポカンとしていると、
「ボク小笠原です」という。
つまり、さっきから話している小笠原君のお兄さんに
声を掛けられたワケだ。
世間は狭い。
声を掛けるにしても、随分唐突だ。
あの兄弟を見ると、きっと相当明るい家族に違いない。
そして、アレは、
この秋のスポーツマンNO1の収録の時だった。
(10月5日;夜9時、TBS系列放送)
<クイックマッスル> という腕立て伏せの競技が改変し、
<
マッスルジム> となった。
それは、
腹筋、
背筋、
腕立てをそれぞれ1分間づつ、
合計3分間行い、その回数を競うのである。
こいつが、競技というには、余りにも
キツイのである。
終了と共に、倒れこみ、吐きそうになるのである。
その一回戦目がイシマルの出番だった。
実況が小笠原アナ。
激闘の3分間が繰り広げられ、終了するや、
会場に設けられているドリンクカウンターに、ころがり込む。
『水、ください!』
すると、横にもう一人ころがり込んでいる輩がいる。
小笠原アナではないか!
「酸素下さい!」
これは、ほとんど知られていない事であるが、
あの3分間の絶叫実況はとんでもなくキツイのである。
恐らくあまたのスポーツ実況で、
3分間絶叫し続けるモノはない。
水泳の200m実況でも、2分くらいだ。
3分間、喋り終わった途端、アナウンサー達は、
バタンと机にウップシテいるのだ。
選手と共に、息絶え絶えなのである。
察すると、あの実況前の歌い上げは、
アナウンサー自らを指しているのかもしれない。
「精も根も焼き尽くす、地獄の3分間!
スポーツマンNO1名物、マッスルジム!」

初田アナ 小笠原アナ