車で、旅行をしている時、無性にソバが食べたくなる事がある。
お昼どきだ。
早速、蕎麦屋を探す。
あれっ見つからないなぁ・・
普段、車を走らせている折には、やたらと蕎麦屋が現れる。
しつこい程、蕎麦屋のカンバンが目に付く
蕎麦屋の隣に蕎麦屋があったりする。
ところが、いざ探し始めると、コレが見つからない。
まるで、私が探し始めるのを待っていたかの如く、
蕎麦屋が姿を消す。
車を走らせても走らせても、いっかな、蕎麦屋は出て来ない。
もう、お腹が空いて、我慢が出来なくなり始めている。
そんな時だ、このカンバンが現れる。
<手打ち
うどん>
じっとカンバンを見つめる。
自分に自分で話かける。
(確かに、私は
そば好きだ。
でもさ、
うどんもかなり好きだよな。
おまけに手打ちは好きだよな。
時には、うどんの顔も立てなきゃな)
結果、ハンドルはグイと曲げられ、うどん屋に吸い込まれてゆく。
「あ~~食った食った~」
あっという間に、うどんを平らげた私が出てくる。
車を発進させる。
すると、走り出して、すぐにソイツは現れる。
<手打ち蕎麦>
民芸風の旨そうな店だ。
なぜ、あとちょっと我慢が出来なかったのか?
こんな経験ありませんか?
『そうそうよくあるんですよ』
と思ったあなた。
では、こんな経験もあるでしょう。
宴会の帰り、店を出た所で、
流しのタクシーを拾おうとしている。
その場所は、空車が頻繁に通る場所だ。
だから、電話で呼ばずに待ち続ける。
ところが、いっかな
空車が来ない。
5分待っても、10分待っても来ない。
ジレテしまい、我慢出来ずに、お店の方に
タクシーを呼んで貰う。
「5分ほどで来るそうです」
女将の言葉がかかった、まさにその時、
流しの空車が通り過ぎるのである。
2台も3台も・・・