磨崖仏(まがいぶつ)と云うものをご存知だろうか?
以前、アフガニスタンで<バーミヤンの磨崖仏>が
爆破され壊された映像を、ご覧になった方もいるだろう。
磨崖仏とは、岩に彫られたレリーフ状の仏像である。
日本はどちらかというと、木に彫られた物が多い。
岩や、崖には、あまり彫られなかった。
しかし、大分県には、そんな磨崖仏がゴロゴロしている。
この間
発見された磨崖仏で、88箇所になった。
今、<発見された>と言ったよね。
そう、発見されるのである。
この磨崖仏ってえ奴は、山の中に分けいくと、
木々の生い茂る中に隠れていたりする。
彫られた、700年も900年も前には、
木々が無かったのだろう。
そればかりではない。
大分市の街中にあったりする。
現に、私が通っていた高校のスグ脇、
信号のある交差点の崖に彫ってあった。
我ら、生徒たちは、
「なんじゃこりゃ?」
としか、認識していなかった。
それが、今や、国宝である。
そして、最も最近発見された磨崖仏は、
民家のすぐ裏にあったのである。
「えーそんな馬鹿な?」
と思うなかれ。
その民家の方たちも、昔から、
崖の岩に何かが彫られているのは知っていたのである。
ところが、それが
何であるか を知らなかった。
ある日、テレビを見ていて、
「とうちゃん、裏のアレ、マガイナントカとちゃうんか?」
「テレビで、コクホウとか言いよるで」
と言ったかどうかは、分からないが、
そうやって、
発見されるものも多いのである。
私も子供の頃、今は、コクホウになった磨崖仏の上で
遊んでいたのである。
岩の仏様の頭に、腰掛けていたのである。
バチアタリめが!