
沖釣りに行った。
と云っても、南の島、与論島から船に乗って沖を目指した。
船が走る事、40分、大海の真ん中にそれはあった。
<パヤオ> 浮き漁礁
海底から伸びるケーブルに、直径2mほどの、<浮き>を
縛り付けてある。
それだけで、小魚が集まり、中魚が集い、
やがては、でっかい魚が集合するって按配だ。
「水深どれくらいあるんですかぁ~?」
船頭さんが応える。
『1500mくらいじゃねぇかのぉ』
ひえぇ~
思わず、船べりに、シガミ付く。
さあ、釣るぞぉ~
針に10センチほどのキビナゴを付けて、海に放り込む。
ふわふわと漂いながら、キビナゴが沈んでゆく。
その時だ。
船頭さんが、叫ぶ。
「
マグロじゃあああ~!ほらほら!」
船頭さんが指差す方を見やると、1メートルはあろうかという
マグロが、ピョンピョン海面から飛び出している。
何匹もハネテいる。
と眺めている間もなく、
ズドン!
竿が、思いっきり引っ手繰られた。
ギューーーン!
テグス(釣り糸)が、もの凄い勢いで出てゆく。
両手で、竿を立て、必死で、身体をのけ反らす。
二の腕が悲鳴をあげる。
よし、マグロに負けじと、渾身の力でテグスを巻き始める。
キリキリキリキリ
やがて、バシャバシャと大騒ぎをして揚がってきたのは、
体長60センチ、3,5キロほどの丸々と太った
キハダマグロの子供であった。
ご当地では、<シビ>と呼ばれている。
それから、夢のような時間がおとずれた。
休む間もなく、色んな種類の魚が釣れあがる。
ツムブリという流線型の奴は、80センチあった。
他に、サジ、カワハギ、カンパチ、カツオ、ムロアジ
途中何度も、テグスがギューーンと出て行くデカイ奴が掛かる。
しかし、奴は恐らく20キロクラスのマグロと思われ、
プツンとテグスを切られてしまう。
そして、
そいつは、突然現れた。
現われた途端、とてつもない光景を見せてくれた。
あまりの事に、口をあんぐりと開けるしかなかった。
・・
そいつの話は、又明日・・・
