私の友人に、中国の会社と商談をしている人がいる。
もっぱら、パソコンメールでやりとりしている。
日本語に堪能な人が、中国側にいるらしい。
今や、商売は中国を抜きにしては、語れないらしい。
そして、日本語の堪能さに、驚かされるのだと、
その友人は腕を組む。
今や、日本人でさえ使わなくなった、時節の挨拶から始まり、
ご丁寧な文章を連ねてくるのだ。
「~という事で、先日からの懸案に関し、双方の~」
完璧といっていい程の、文章力であるそうだ。
ただし・・・
と友人は、腕をほどく。
送られてくるメールの最後の言葉が、理解不能なのだという。
理路整然と文章は進み、
締めくくりの言葉がつづられた挙句・・・
「~それでは、皆様にもよろしくお伝えください。
どうかご健康をお祈りいたします。わかったか。」
ん?
わかったか で終わっているのである。
「
わかったか」とは、なんぞや?
あれ程、丁寧に丁寧につづられた文章の最後が、コレだ。
再び友人は腕を組む。
毎回届くメールの最後が、
「
わかったか」 で締めくくられている。
英語でいうところの <OK>だと思っているフシがある。
OK?(語尾があがる)を日本語に訳しても、
「わかったか」にはならないんだよ・・
と誰も教えなかったようだ。
完璧に日本語を教わったのに、画竜点睛を欠いたらしい。
これは、
ひとごとではないかもしれないですよ。
自分が気付いていないだけで、
普段、そんなお手紙を送っているかもしれないですよ。
皆さん、どうぞ気を付けてくださいね。
わかったか。