上の写真、何が写っているか分りますか?
夜明け前です。
真ん中に、細い月が見えます。
その右上を見てください。
星が、写っています。
<明けの明星> すなわち、金星です。
その金星と月を直線で結び、そのまま左下の方向に伸ばします。
そこにあるのが・・・太陽です。
いわゆる、<黄道>ってぇヤツですね。
黄道の上に、我らが太陽系の星たちは並んでいるのだ。
イシマルくん、高校生の頃のクラブ活動は、
<天文部>だった。
しかも、天文部の
部長をしていたのである。
部長になる程、天文に詳しかったのだろうか?
いえいえ、たいして造詣は深くなかった。
せいぜい、星座をいくつか言えるレベルだった。
但し、視力は良かった。
天の川は、はっきり見えた。
その中にある、<馬の首星雲>
という暗黒の部分も
肉眼で見えた。
(天文に詳しい方は、今、驚いているだろうね)
ついでに言えば、われわれの隣の銀河200万光年かなたの
アンドロメダ大星雲が、楕円形をしているのが
見えた。
(うっそ!とか言ってるだろうね)
(うっそではありません)
実は、天文部に入ると、
夜中に屋外にいても、叱られなかったのである。
高校生イシマルは、決して不良ではなかったが、
夜中に、自然の中を散歩するのが、好きだったのだ。
月明りに照らされた、木々の色が美しかったのだ。
地面に横たわり、星々を眺めると時間を忘れた。
そして、そのまま散歩は歩みを止めず、
やがて、墓地にまで及んだ。
広大な墓地公園に入り込み、大きな声で怒鳴ったもんだ。
「ユウレイ!出て来い!」
え~と、星からユウレイに至る脈略がメチャクチャだが、
青春とはそうしたもんだ。
いずれにしても、夜中の徘徊に、
天文部入部が不可欠だったワケである。
で、なぜ、部長になったかって?
そりゃ、ああた、どこでもそうざんしょ。
社長さんが、細かい事は一番知らないんだって。