
<釣った魚の刺身ベスト10>
魚釣りが好きだ。釣った魚を食べるのも好きだ。
だから、魚の刺身を食べるには、釣る所から始める。
船釣りである。その釣った魚を捌いて、お造りにして頂く。
魚によっては、その当日が旨いモノと、
2~3日置いた方が良いのとある。
では、その10位から、順に発表を・・
10位; サヨリ
爽やかな銀色をしている。やや透き通った体表が特徴だ。
ところがサヨリを捌いてみると、腹の中は真っ黒である。
墨の色をしている。サヨリは糸造りでいただく。
その旨みから、あの腹黒さは想像出来ない。
9位; イワシ
この魚の旨さは、他の魚達が一番知っている。
何しろ、魚達がこぞってイワシを食べたがっている。
つまり生が旨い。
成るべく大きくぶつ切りにした方が脂を楽しめる。
新鮮なイワシはショウガより、ワサビの方が味が際立つ。
8位; カンパチ
活きて泳いでいる時、
上から眺めると漢字の八の字の模様が浮かんでいる。
釣ったその日に食べるとコリコリ感が強い。
むしろ一日置くと、旨味が大量に出る。
脂もネッチョリしてなく、さらっと溶けてくれる。
そう簡単に釣れる魚ではない。
7位; ヒラメ
他の魚に比べて平べったいので、肉が薄いのかと思いきや、
捌いてみると、以外に ぶ厚い身を持っている事に気付く。
当日は、かなりの歯ごたえがあるので、薄作りにする。
翌日は、やや厚めにして、
しゃぶしゃぶが更に、甘味を引き出す。
6位; シビ
沖縄系の南方に行くと、キハダマグロの子をこう呼ぶ。
沖縄に行って、刺身を何にしようか迷っている時、
とりあえずシビを頼めば間違いがない。
冷凍していないマグロなので非常に美味い。
釣った場合には、ちゃんと血抜きをしよう。
但し、大量の血を噴出すので、服の洗濯は大変だ。
5位; サンマ
刺身は勿論絶品だが、敢えて、<ナメロウ>にしよう。
ナメロウとは味噌タタキである。
ニンニクを少々利かせて、粘りが出るまで混ぜ合わせる。
酢に、チョンと付けながら食べると更に、
脂の爽やかさに拍車がかかる。
4位; カツオ
カツオの中でも、千匹に一匹しかいないと言われる、
<モチガツオ>が釣れたら、友人をたくさん呼びましょう。
食感が確かにモチモチっとして、弾力がある。
良くかみ締めるのでその分、甘みが増す。
「あ~うまい、あ~うまい!」の合唱になる事受けあいだ。
3位; ワラサ
出世魚ブリの、関東に於ける、青年期の呼び方だ。
釣り人の間では、この魚が爆釣する様子を称して
<ワラサフィーバー>と呼ぶ。
刺身で良し、しゃぶしゃぶで良し。
サワラと間違えている方もいるが、
サワラは、15位くらいに顔を出します。
2位; カワハギ
この魚を釣り始めて、40数年になる。
フグ造りにして食べる。キモが大切だ。
生でもいいが、さっと湯通しして、
モミジおろしにカボスをかけて食べる。
つまり、キモペーストだ。
フグより美味いと公言してもいい。
このキモの争奪戦で、夕餉は熱を帯びる事になる。
1位; サバ
魚の王様はタイではなく、サバである。
釣ったサバは刺身でいただく。
シメサバにもする。
残ったサバは、りゅうきゅう(ヅケ)にする。
サバの刺身のコリコリ感の弾力は他にない。
間違って自分の舌を噛んでしまう事もある。
生サバの独特の旨味を知ってしまうと、
サバの事を<サバ様>と呼ぶ様になる。
サバ好きの私は、ざっと計算すると、生まれてから今まで、
1、5トンのサバを食った勘定になる。
いつか、サバ塚を作りたいと切念している。
以上、ベスト10だったが、
どうも、青モノ系に偏っている傾向がある。
さあ、海に行こう!