パソコンが、ばっくれてしまった。
パンクしてしまった。
ある日突然だ。
前兆も無かった。
「はい、お終いで~す」とばかり、急に黙ってしまった。
ただのフリーズではなかった。
慌てて、そのスジに駆け込んだものの、修理不能だという。
データの類は、諦めて下さいと云う。
バックアップは取ってなかった。
彼、パソコンにすべてを預けていた。
そのすべてを彼は、あの世に共に持って行っちまった。
よくある事らしいが、
よくあって、欲しくなかった。
データの類って、ナンだろう?
そうか、写真が消えたのだ。
その数、万はあろうかという、
写真が無くなったのか・・
全部消えたのか・・
ん?しかし、どうも実感がないな。
あれもこれも、
すべての写真が消えたというのに、
ホントに、
消えた感じがしないな。
なぜだろう?
紙に焼いていないからだろうか?
紙に焼いた写真に長い間、慣らされて来た為に、
パソコン内の写真には、
中途半端な感じを受けるのだ・・とみえる。
そんな説明で、私は、私を納得させようとしている。
コレ位、スパッと物が無くなったら、
<惜しい>とか
<懐かしむ>とか
未練たらしい気持ちは湧いてこないもんだな。
そうそう、ちょこっとだけ、バックをアップしてあった。
4年前のこんな写真だ。
肩を手術した後に、リハビリに、山野を歩いていた時のものだ。