疑われてはいけない!
生きる事のテーマにこの標語を掲げているのは、
父親だ。
疑われる=犯罪者
疑われれば、悪い事をしたのと同じである。
との信念を持っている父親は、息子に厳格なる心情を伝えた。
その伝え方が・・コトワザだった。
昨日に続き、二つ目のコトワザだ。
<りかにかんむりをたださず>
父親は何故か、口述で、コトワザを伝えた。
息子がまだ、小学生だった為か、
漢字で書き表してくれなかった。
このコトワザの本来の意味はこうだ。
<
梨下(りか)
に冠(かんむり)
を正さず>
梨(なし)の木の下で、帽子を被り直してはいけないよ・・
人が見たら、まるで、
梨を盗んでいるみたいじゃないか。
ところが、
いきなり、小学3年生がこの言葉を聞かされたらどうする?
理解できるか?
その小学3年のけんじろう君は、こう思い込んでいたのである。
<リカに冠を、ただ、刺す>
梨(り)は
ナシだと、父親の説明がなかった。
そこで、
リカと云う果物があるのだと、推測した。
昨日の瓜田の話からして、畑関係の話だと、考えたのである。
冠は知っていた。
王様の頭に載っているアレだ。
つまり、リカという果物に、冠を
<ただ、刺して>いたのである。
冠の尖った先を、リカという果物に突き刺していたのである。
《リカに冠を、ただ、刺す》
そんな事をした経験が無かったもんだから、
いつか、大人になったら、
リカを見つけたいと考えた。
王冠は、どこかの王様にお願いして、貸して頂くと考えた。
その王冠をどうやって、振り上げて刺したらいいものか、
実は、未だに悩んでいる。
このコトワザが、頭に浮かぶたびに、悩んでいる。
真の意味を知った今でも、悩みは消えない。