
凄いのは、競艇場の
おばちゃんだ!
昔々その昔、競艇場、すなわち公営ギャンブル場に、
イシマルはいた。
競艇(きょうてい)に凝っていた。
凝っていたという割りには、21才の若者だった。
東京近郊にある競艇場に通った。
凝ってはいたが、所詮、大金を持ち合わせていないので、
生活が破綻するほどの<おお負け>はしなかった。
それでも、朝から、夕方まで賭け続け、
終いに、某競艇場から、
スッカラカンになったイシマルは、
歩いて帰るハメになった。
10時間歩いて帰ったアホである。
その競艇場に、もの凄いプロフェッショナルがいたのである。
<両替おばちゃん>だ。
僕らが、当たり券を持っていたとする。
通常は、窓口に赴き、現金に換金する。
ところが、その窓口まで、行くのが面倒なのだ。
その時間を、次ぎのレースの考察に注ぎたいのだ。
そこで、どうするか?
頼りになるのは、
観客席の前をフラフラ歩いている
おばちゃんだ。
競艇場側に公然と認められている
おばちゃんだ。
何人かいる。
そのおばちゃんの所に、当たり券を持っていくのである。
すると、とんでもない速さで換金してくれるのだ。
例えば、こんな具合だ。
第5レース;
配当金が、1370円付いたとしよう。
(100円で買った券が、1370円になったという意味)
その券を1400円分持っているのだ。
「おばちゃ~ん、はいコレ」
『あいよ』
あいよ・・と仰ったおばちゃん、
その計算を
瞬時にやるのだ。
しかも、その金額から、
おばちゃんの
手数料0,5%引いた金額を計算するのだ。
その時間、なんと、
1秒!
つまり、『あいよ』と答え、券の紙を見た、
1秒後に
答えを喋るのである。
『18221円ね』
ひえ~ど・ど・どういう頭を持ってるとですか!
この凄さを解りやすくする為に、
ん~~とね、さっきの計算を我々でやってみよう。
1370
× 14
19180
× 0、95
18221
今、この計算を行なうのに、電卓の押し間違いも含めて、
45秒掛ってしまった。
だのに、おばちゃんは、1秒なのだ。
ギャンブル場に詳しい方に追加情報を教えると、
当たり券が複合している場合(単券、複券)を渡しても、
1秒が2秒になるだけなのだ。
そろばんの暗算のスピードを、超えている。
見た瞬間のヒラメキみたいなもんだ。
これこそ、プロフェッショナル!
う~む、最近、その競艇場に行っていないのだが、
今も、あの素晴らしく
凄いおばちゃんはいるのだろうか?