「チェックメイトキングⅡ、こちらホワイトロックどうぞ」
このセリフを聞いて、おおお~~~!
っと思われた方だけに、今日は、話をするのだ。
<コンバット>だ。
<コンバット>とは・・・
今から45年以上前から放映し続けられた
アメリカのテレビシリーズだ。
ノルマンディ上陸作戦以後のヨーロッパ戦線を扱った
戦争テレビ番組だ。
イシマルが中学生の頃に日本で放映が始まった。
毎週毎週、テレビに噛り付いた。
サンダース軍曹が、怖かった。
ヘンリー少尉が、かっこ良かった。
ケーリーが、二枚目に見えた。
カービーの、だらしなさに惹かれた。
衛生兵の名前を忘れた。
リトルジョンの身長を、今知りたい。
上の6人の名前が全部言えた人だけに、囁く今日の話だ。
このコンバットの中に、敵であるドイツ兵が現れたでしょ。
基本的には、待ち伏せをしているよね。
ドイツ兵の火気は強烈な機関銃だ。
ダダダダダ!
身動きが出来ない。
さあ、どうする?
サンダース軍曹が、怒鳴る。
「カービー、
うかいしろ!」
コンバットに於いて、作戦は殆どコレだ。
「
うかいしろ!」
中学生のイシマルでさえ、
それしかないんかい!っと突っ込みを入れたくなる程、
うかいしろ!が連発された。
さあ、この言葉が中学生のイシマルの耳にはどう届いたか?
<うかい>しろ!
けんじろう君は<
迂回しろ>とは、聞き取らなかった。
<
右回しろ>と聞いたのだ。
つまり
、右に回って、敵の背後に回りこめ・・・と。
なのにだ! カービーは、
左から回ろうとしているではないか!
軍曹は、
右回しろと言ったんだぞ!
左回しろとは言ってないぞ!
テレビの前で、けんじろう君がイキドオル。
右と左を間違えたカービーを、テレビの前で指差して非難する。
間違えたカービーを正さないサンダース軍曹に、
非難の声を挙げながら、画面を叩く。
成長期の誤解とは恐ろしいもので、
最近になって、BS放送で再放送されているコンバットを
見ているのだが、やっぱり、カービーを指差している。
サンダース軍曹に非難の声を挙げながら、
画面を叩きそうになっている。
『右回やろが!』
堤防の前で朝陽を浴びるイシマル二等兵