<ハート型>の石を見つけた。
大分県、国東半島の海岸に転がっていた。
素晴らしく綺麗なハート型とは言えないが、
それなりのレベルを保っている。
世の中には、ハート型が結構溢れている。
先日見つけた、
ハート型のブドウは圧巻だった。
(08;9月4日参照)
そうそう、
クルミにハート型があるのを知ってる?
クルミと云えば、丸いよね。
丸くて、脳みそみたいにシワシワの殻だよね。
ところがだ、昔あるところに、
ハート型のクルミがあったのだ。
大分県は<竹田市>、滝廉太郎の荒城の月で有名な町である。
JR豊肥線の竹田駅で降り、東方面に3~4分歩くと、
ささやかな丘がある。
その丘に、クルミの木があった。
あった・・と過去形で言っているのは、私がその町に住んでいた
45年前の話だからだ。
小学6年生のけんじろう君が、秋になると、その丘にいたのだ。
丘に大きなクルミの木があり、その実を目当てに、
友達達と、やってきたのだ。
ところで、
クルミの実を見たことがありますか?
タネではありませんよ。
実です。(普段食べているのはタネの中の実です)
大きな梅の実ほどもあり、アンズに似ている。
その実が、木から落ちて、腐っているのだ。
なるべく、腐りきっていてくれるのが有難い。
その方が、中の種が、簡単に採れるのである。
さあ、腐りきったクルミを見つけたけんじろう君。
ここからが、大変だ。
クルミが腐った臭いは、凄まじい。
銀杏の非ではない。
服に付こうもんなら、洗っても洗っても、
臭いは数日とれない。
その上、アクも強く、
手に付着した茶色は、まるで草木染の染料のようだ。
従って、クルミを見つけたけんじろう君は、決して素手では触れず、
それを持って、小川に走るのである。
ザーザーと流れる清流で、もみ洗いをする。
するとだ・・
とんでもないクルミの殻が出現するのだ。
<ハート型>
イビツではない、とても綺麗なハート型をしている。
しかも、表面は通常のクルミのそれではなく、
ツルツルである。
で、そいつをどうする?
まず、側線に沿って、真っ二つに割る。
ハート型が二つになる。
そのタネの中には、クルミなのだからして、
当然、実が入っている。
その実で、ツルツルの
タネを磨くのだ。
実の脂が、良い加減に作用し、表面に光沢を出してゆく。
最後に、二つを合わせて閉じれば、
見事なハート型のアクセサリーの完成だ。
あのクルミの木は、まだ健在だろうか?
45年前でも、かなり大きな木であった。
今もあるだろうか?
開発の波に巻き込まれていないだろうか?
ハート型のタネが出来るクルミの木は、他に、あるのだろうか?
あの木以外、まだ見たことがないのだが・・・
富士山頂にかかる虹