夜明けの車窓から
(あれっ?ガスコンロに火が付かない)
ひっくり返して裏の電池を調べる。
問題なし。
ガスは出るものの、チッチッチッという音がしない。
ははあ、何か配線が切れたな。
仕方ない、ガスだけ出して、マッチで火を付けよう。
ん・・? マッチなんか無いぞ。
ライターを探す。
ん・・? ライターが無いぞ。
数年前に、タバコを止めてから、
我が家から、ライターが消えたのだ。
え~と、こういう場合、
どうやってコンロに火を付けたらいいんだろう?
あれれ、あれれ・・
今までは、何かに火を付けたくて、ライターやマッチが無い時、
ガスコンロから
火を貰っていた。
そのガスコンロに火が付かなくなったのだ。
さて、どうする?
まず、目の前の虫眼鏡に期待した。
窓際に持っていき、太陽の光線を新聞紙に集める。
5分ほど粘ったが、全く反応なし。
次に、原始的な、木と木を擦り合わせる手法。
せ~のぉ~、木を二本持ち、試し始めて、1分で止めた。
とても着火するとは思えない。
おいおい、これは由々しき事態だぞ。
何とかなるだろう・・と安易に考えていたが、
どうにもならないじゃないか!
文明国に住んでいながら、火、ひとつ熾せないとは!
コレは笑っている場合じゃないかもしんない。
震災が起きた時に備えて、
火を熾せる道具を、手元に置いておかなければ・・
っと、考えていたら、あった、あった!
カセットガスコンロだ!
あれで火を付けよう!
っと、今、カセットコンロを引っ張り出したら、
カセットガスが無かった。
ここで、質問です。
「ガスはあるのに、火が無いのと、
火はあるのに、ガスが無いのとでは、
どっちがいいですか?」
昼寝するおっちゃん