この写真は何だかわかる?
泥の穴の中に、靴が埋まっている。
私は画面上方から、走ってきたのだ。
そんで、沼地があったので、ヒョイと跳び越えたのだ。
ところが、着地した場所が、柔らかい泥だったのだ。
必然、ズブリと左足が靴ごと嵌まり込む。
(なんだ?ここは底なし沼か!)
慌てて、ズボっと足を抜いたら、足だけ抜けて、
靴はそのまま泥の中に残った。
で、その靴と靴下の左足を撮影したワケだ。
なんで、そんな処を走っているかって?
<トレイルラン>という競技をご存知だろうか?
山の中やら、野原やら、自然の中をただただ走る競技だ。
何も加工されていない自然の中を走るのが望ましい。
走者は、小さなリュックを背負い、水と食料を入れて、
ひたすら走る。
アホみたいに走る。
バカみたいに走る。
そう、ほとんどアホバカにならなければ出来ない
過酷な競技だ。
基本的には山道、すなわち登山道を走る。
だから、
とても急いでいる登山・・と受け取られかねない。
そら幾ら何でも急ぎすぎやろぉ~と言われかねない。
普段、登山をしていると、
逆方向から、人が歩いてくるのに出会うと、礼儀として、
「こんにちは」
と双方が声を掛けるのが、流儀だ。
ところが、この<とても急いでいる人>がやってくると、
声を掛け辛い。
たとえ声を掛けても、返事は期待しないほうがいい。
ハアハア、ゼイゼイの最中に、
「こんにちは」の発声は酷かもしれない。
マラソンでは、もう我慢出来なくなった人達が、
もっと過酷な山に進出したと云えばいいのか・・
それとも、これこそが、走る本来の姿だろうか・・
野獣に追いかけられた私達の先祖の。