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2018年 10月 28日 ( 2 )
角替和枝 悼む
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 《角替和枝》 つのがえかずえ 64才

44年前、《劇団暫》(しばらく)、というアングラ劇団があった。
アングラとは、アンダーグランドの意味で、
地下にある小さな劇場で、
50人、100人ほどの客を相手に芝居をしていた。
メジャーでないという意味で、アンダーグランドとも使っていた。

その暫に、角替和枝がいた。
もちろんイシマルもいた。
10人ほどの若者が、汗みどろになって、芝居をしていた。
なんせお金がない奴らばかり。
着ているものも粗末で、食べ物にも恵まれない。
やせ細り、常に飢えている。
誰かが食べ物関係のアルバイトを始めると、
寄ってたかって、残り物に群がった。
しかし、気概だけは高かった。
「面白い芝居をつくろう!」
アイデアが浮かぶと、すぐに芝居に採用した。

小さな劇場さえ借りられないので、
どこかの劇団が公演中の、使っていない昼間に、
われら暫の公演をおこなった。
料金は100円。
今の金額に換算しても500円。
しかし、内容はとても面白く、たくさんの客が押し掛けた。
年に何本も芝居をやった。
夜にやっている劇団の本公演より、沢山客が入るというので、
やがて、暫が本公演をうつことになった。
角替和枝は、暫の看板女優であった。
まだ20過ぎで、可愛らしく、芝居も切れよく、
お客に受けた。

お芝居の見た目だけで云えば、都会っ子なのだが、
元々、静岡の農家の出。
喋りに「ずら、だら」が日常的に出てくる。
下駄ばきにチャンチャンコを着こんで暮らしている。
都会的な顔立ちと、田舎モノの風貌とのギャップが、
厳しい時代の中、ほんわかした空気をつくった。
仲間には、
 「かずえ、かずえ」と呼び捨てにされた。

つかこうへい事務所に、初めて出演したのも、イシマルと同時。
身体が弱かったのか、稽古場でよく倒れ、
病院に運こんだ。
よくまあ、64才まで生きながらえたものだ。

暫で、今では作家の長谷川康夫(当時役者)と、
角替和枝がつくった傑作作品。
 《スチュアーデスの腹話術》
かずえが人形になり、長谷川が人形使い、
なぜか、人形(かずえ)が大阪弁のお転婆娘という設定。

 「今日は、飛行機で来たんですよネ」
 『ヒコーキぃバカ揺れ~』
 「高いとこ飛んでネ」
 『スッチャデス、きれいやわぁ~』
 「スチュアーデスさんでしょ」
 『すっちゃすっちゃ、スッチィ~!』
 「やめなさい」
 『♪~スッチィー音頭や、スッチィ~ホイホイ!』

10分ほどのコントに近い寸劇。
『花咲か村に春がきた』という芝居の、一場面。
ちなみにイシマルは、その村の奇術を使う和尚で、
かずえは、村娘。
当時のことでビデオも残っていないが、
鮮明に記憶に染みついている。

呼び捨てにできる女優が、ひとりいなくなった・・・
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by ishimaru_ken | 2018-10-28 09:55 | 昔々おバカな話
浅間山登山 ②
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 浅間山に登るには、まず、
外輪山である、黒斑山(くろふやま)の稜線まであがる。

ここで、浅間山の全貌を想像してみよう。
《グレープフルーツ絞り器》というモノがある。
半分に切ったグレープフルーツを片手に持ち、
絞り器の上から押し付け、ギュッギュッと絞る。
その絞り器にそっくりの形をしたのが、浅間山山系だ。
真ん中に浅間山本体があり、周りを外輪山が囲んでいる。
絞った汁が溜まる部分が、窪地の平原。
外輪山の中で一番高い部分が、黒斑山。

さて、外輪山までやってきた。
目の前に、ド~~ンと浅間山が盛り上がり、
手前に、恐竜でもいそうな草原が広がっている。
薄緑の熊笹の中に、カラマツ林の黄葉が輝いている。
殆ど黄金色と言っていい。
稲わらを見て、黄金と勘違いし、
《黄金の国ジパング》を西欧に伝えたマルコポーロが、
この光景を見たら、何というだろうか?
「オオ~黄金の海!」
ふたたび、宣伝マンに徹してくれるだろうか。

浅間山の黄葉は、色のグラデーションであり。
山なみの配置でもある。
ここに、こんな形のモノが欲しい。
あそこに、こんな色が欲しい。
芸術家がたんまり集まって、アアでもないコウでもないと、
ヤンヤやった挙句の集大成が、秋の黄葉浅間山である。
ゆえに、どこをどう切りとっても、絵になり、写真が映える。

やがて、グレープフルーツの汁が溜まるべき谷間の平原を歩き、
ご本体の浅間を登る。
これこそ、おまんじゅうを登ると考えると分かりやすい。
ただただ、草木のわずかしか生えていない火山をよじる。
やがて、シェルターを過ぎると、
第一外輪山に辿りつく。

言い忘れたが、外輪山は二重になっている。
はじめの黒斑山は、第二外輪山。
で、こちらが、第一外輪山。
おまんじゅうのテッペンが窪んでおり、
さらにもう一回膨らんでいると思えばいい。
本来の頂上は、その膨らんだ所にあるのだが、
長い年月、毒性ガスの噴出で、立ち入り禁止となっている。
よって、第一外輪山の最高地点を頂上としている。
《前掛山》 まえかけやま 2524m

パシャリッ
頂上写真を撮っていた時だった。
声を掛けられた。
「すみません、写真撮って頂けませんか?」
振り返って、彼が持っていたモノを見て、跳びあがった!

しまった、こんないい場面で紙面が切れた。
また明日~
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        火山シェルター
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   前掛山頂上 直下
by ishimaru_ken | 2018-10-28 05:55 | スポーツ


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