![]() 5月の空は、青々として山に登るには最適な空気に満ちている。 っと思っていたら、シトシト雨が続くこともある。 それは昔からこう言われる。 《卯の花腐たし》 うのはなくたし 卯の花を腐らせるように続く長雨と言う意味だ。 5月~6月にかけて、ときおり続く長雨をあらわしている。 俳句の季語にもなっている。
卯の花とは、オカラのことでもある。 でもそもそもは、卯の花と言われている《ウツギ》のこと。 白く、浮き上がっているように見える花で、山の中にも生えている。 そういえば、木曾アルプスにそびえる、 《空木岳》うつぎだけ 2864m
この名前は、ウツギの花から由来をとったのだろうか? いまだ登れていない山のひとつで、いつか登りたいと憧れている。 標高差があり、「こころしてかかれ」 の山にランキングしている。 そういう意味では、今年こそはと狙っているのが、 《妙高山と石打山》 ふたつは同じ山系に位置し、毎年リサーチだけして、 天気予報と、山小屋予約がうまくいかず、足を延ばしそこねている。 日本中にそんな山がたくさんある。 東北では、《鳥海山》 雨が多く、快晴の日に登れれば、ラッキーと言われている。 東京から日帰りはできないので、この山も、 「こころしてかかれ」のページにファイルしてある。
そういえば――そのページをめくってみると、筆頭にこの山の名前。 《宮之浦岳》みやのうらだけ 1936m 屋久島の最高峰である。 二番目に―― 《利尻岳》りしりだけ 1721m 北海道の道北の島である。
ああ~あっちもこっちも、行きたいトコだらけ。 だらけだらけで、だらけている暇がない。 よお~し、まずは・・・雨をものともせず・・・ 風にも立ち向かい・・・ わずかな時間を惜しんで・・・ ![]() #
by ishimaru_ken
| 2022-05-14 05:31
| スポーツ
![]() もうひとつ事件があったことを思い出した。 テレビ局の中のスタジオでの撮影中。
時は元禄時代、殿の奥方の乗るお輿が運ばれていた。 お輿は城の外では、男の人夫が担ぐのだが、城内の大奥では、 女性たちが担ぐ。 ドラマでは、忠実に女性6人が重いお輿を担いで撮影していた。 「カット~」 カットがかかると、お輿を前の場所に戻す。 何度も同じ動きをして、いろんな角度から撮影する為だ。 部屋の中から、屋外にお輿をおろしているシーン。 戻す作業も役者の女性たちがしている時だった。 主演の高橋英樹さんが、大きな声を出した。
「おおい、助監督ぅ~助けてやれヨ~」 戻す時くらい運んでやりなさいと示唆したのである。 それを聞きつけたのが助監督のS君。 彼は、撮影中さまざまな失敗をしでかす粗忽者として、 皆の注目を集めていた。 落語でいうところの、与太郎である。
おりしも部屋の奥から4,5段の階段を経て、庭まで、 真っ赤な緋毛氈が敷かれてあった。 「はい!」 高橋さんの声を受けて、S君が走り出した。 庭から部屋へ、緋毛氈の上を走ったのである。 それも運動靴で・・・ するとどうなる? 階段の分、緋毛氈は布が余分にある。 靴底が緋毛氈をどんどん掴んで後ろに滑らす動きになる。 つまり、彼の身体は一か所に留まったまま、緋毛氈が、 後方に投げ出されてゆく。 トムとジェリーでトムが急いで走る時の動きに似ている。 観客である我々は、それを唖然と見ていた。 すると、お輿の重みで動きを止められた緋毛氈が、 ぴんと伸びきった途端! S君の激しく動いていた靴は緋毛氈をガッチリと掴み、 いっきにダッシュすることになる。 (トムの走り出し) タタタタタタ つんのめりながら、そのままお輿に体当たりしていったのである。 被害にあったのは、6人の女性とお輿。 ドダ~~~ン! 大きな音をたてて、ひっくり返り、あろうことか、 お輿はバラバラに分解したのである。 (分解したおかげで、誰も下敷きにならず無事)
わずか数秒の出来事に、われら役者スタッフ数十人は、 動くことすらままならなかった。 ただただ事の顛末を、しっかり目に刻んだ。
関所を扱ったフジテレビの3時間ドラマだったと記憶している。 その後、S君はどうなったのだろうか? 立派な幹部になっているのだろうか? ![]() #
by ishimaru_ken
| 2022-05-13 05:17
| 昔々おバカな話
駅のホームから写真を撮った、パシャリ。 その写真がこれだ。 ![]() 馬に乗った人が、駅をくぐろうとしている。 なんだなんだ? そこは神奈川県を走る、京浜急行、三浦海岸駅。
近くに乗馬クラブがあり、遠出の走りを、海岸でやっている。 走るといっても歩くのだが・・・ 海岸の砂浜を、散歩するのである。 イントラと共に、手綱を持って、数人が乗馬を楽しんでいる。 馬に乗ったことがある人は、ご存じだろうが、 馬の背中は高い。 腰かけると、トラックの運転席より高い(と思う)。 景色が変わる。 ゆらゆらと揺られるここちよさ―― 車と違い、安心感もある。 訓練された馬は、けっして暴走しないからだ。 あぶない場所は止まる。 おそらく眠ってしまっても、行きたい場所へ連れて行ってくれる。
っと、良いことばかり語ったが、実はその昔―― 30数年前、3時間時代劇の大作で私は、 馬を駆ける武士を演じていた。 江戸の町を再現した家屋の並ぶ道を疾走するシーンだった。 一応、乗馬のプロが前を走り、そのあとをついてゆく。 まずは、テスト。 「よ~いスタート!」 その途端、私の馬が走り出す。 前の馬が走ればついていく習性がある。 馬と言うのは、走り出しの初速が速い。 ヨ~イドンの瞬間にいきなり全力疾走となる。 必死で手綱を握りしめる。 っと、ここまでは良かった。 問題は、その10秒後に起きた。
江戸の町はクランク状に道が伸びている。 クランクとはまっすぐの道が、ちょこっと左に曲がり、 すぐに右に曲がるという形状。 見通しを悪くし、敵に攻められにくくしている。 日本家屋は軒(のき)がある。 道に向かって屋根のひさしが、半間(90センチ)ほど伸びている。
私の馬は、前の馬を追う為に、最短コースを走ったのだ。 左に曲がる瞬間、ひさしの下を首を下げて通り過ぎようとしたのだ。 背中に武士が乗っているなど考えてくれない。 ほんの一瞬のできごとだった。 (このままでは、私の身体は、いや頭は、ひさしに激突する!) ひさしの高さは、ほぼ馬の背中の高さ。 逃げようがない! 「とっさ」であった。
身体を馬の右側の腹のところに、忍者のように張り付いたのである。 左手は鞍を掴み、左足首で鞍をひっかけるという、 ウエスタン映画でしか見られない芸当を演じたのである。 「とっさ」としては、あまりの見事な「とっさ」。 くぐったあとに、すぐに元の位置に起き上がった。 ところが、これだけでは終わらなかった。 クランクは、すぐに右に曲がる。 私の馬はまたしてもひさしをくぐろうとしている。 元の位置に戻った勢いで、今度は左側の腹にへばりつく。
いわゆる曲乗りという芸当である。 サーカスなどで見たことがある超のつく難しい技! もしあのまま突っ込んでいたら・・・
「カット!」の声に馬は走りやめる。 馬担当の方がとんできて、私の無事を確かめる。 まさかあんな事を馬がやるとは―― まさかあんなことを役者がやるとは―ー 平身低頭して謝りながら、感心している。 結局本番は、道なりに走らせられるスタントマンがやることになり、 私はお役御免となった。
たったの3~4秒のことだったのだが、 今でもひさしの先端が私の首を狙って近づいてくるのを、 スローモーションのように、はっきり覚えている。 もう一回やれと言われても、あの曲芸は無理だろう。 「とっさ」とは、 ヒトがとてつもない能力を引きだす瞬間なのだと実感した。 ただし、本番ではなかったので、 映像は残っていない。 残念である。
あれっ、さっき「馬は眠っていても」とか言ってなかったっけ・・・ ![]() #
by ishimaru_ken
| 2022-05-12 06:01
| 仕事
![]() 数千年前からの人類が追い求める夢である。 老いることなく死ぬことがない。 富も権力も手に入れたヒトが考え出す未来。 それは不老不死。 その為、薬を開発させようとし、無理難題を押し付ける。 世界の果てまで薬草を探しに行かせる。 あげく、いつか未来に於いて、なにがしかの方法が、 見つかることを信じて、自らの身体を冷凍されようとまでする。
さて彼らは、不老不死を手に入れた《アト》のことを、 想像したのだろうか? さあ、ここでアナタにも考えていただきたい。 想像していただきたい。 アナタが死なない人間になったとしましょう。 あっここで、死なないの定義を述べます。 あくまで自然死しないと言う意味で、事故死はします。 ウイルスごときでは、死にません。 でも自動車事故では死にます。 そんな不老不死です。
さあ、そんな世の中がやってきたとしましょう。 そこはどんな世界でしょうか? 不老・・・つまり老いない人たちがどんどん増えていく世界。 (何歳から老けないのかの話しは又にしましょう) 老けない人たちが溢れてくる世界。 ただでさえ地球の人口が増えているのに、どんどん増える。 100歳はおろか200歳、1000歳などのヒトが歩いている。 今、70億といわれている人口が、倍々に増えてゆく。
では仮にその人口が、宇宙に移住したとしましょう。 人口統制をしなくても生きていける環境があったとしましょう。 その上で、アナタが生きている。 アナタは幸せだろうか? (この話は何日もかけて話さなければならないのだが) アナタは、何が面白くて生きていけるのだろうか? たとえば―― クイズに答えることが楽しいだろうか? スポーツ観戦が面白いだろうか? 絵を描きたくなるだろうか? 音楽を聴いて心やすらかになるだろうか? 小説を読む必要があるだろうか? 漫才で笑えるだろうか? もし、この先死なないと分かっていたら、 旅行をするだろうか? ![]() #
by ishimaru_ken
| 2022-05-11 05:59
| その他
![]() 竹かんむりに旬と書くタケノコ。 朝、頭がちょこっと出たなと思ったら、夕方には、 背丈ほどになっている。 なんてこともあるくらい、驚きの伸びを見せる。
筍採りは、イノシシとの競争だと、よく言われる。 鼻のいいイノシシが夜中に、掘り返して食ってしまう。 まず、イノシシには勝てない。 彼らは、地面の表面に出る前に、そこにあると分かり、 掘り返す。 我々は、先っちょが出ないと、どこにあるのか分からない。 勝てるハズがない。 というより、先っちょが地面から出た筍は、 やや硬くなっている。 食べるとガリガリと触感が悪い。 だから、まだ地面の下にいる若いモノを探す。
ところが、筍を栽培している農家の方にかかると、 まもなく出てくる先っちょの位置が分かるのである。 地面に敷いた藁や落ち葉の動きを毎日見ているので、 違和感がある場所を掘れば、発見となる。 言葉で言えば、簡単だが、まず我々には無理な感覚。 結果、イノシシに先を越され、地団駄踏むしかない。 いいかえれば、イノシシの残りをおこぼれとして、 戴いているのである。
さて、それでだ・・・ 筍を食った猪は、春の猪と呼ばれ(わたしが呼び)、 その肉は旨い。 秋の木の実を食ったソレには負けるが、旨い。 だから、イノシシに負けても、許している。 私がつくる筍料理より、君らの(おこぼれ)方のが優れている。 「ありがとう」両手を合わせながら、 今夜も舌をつづみ打ちしようではないか。 ![]() #
by ishimaru_ken
| 2022-05-10 05:30
| その他
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